主催: 日本毒性学会
会議名: 第44回日本毒性学会学術年会
開催地: パシフィコ横浜
開催日: 2017/07/10 - 2017/07/12
非常に多くの生物が、特定の微生物を体内に恒常的に保有しています。このような現象を「内部共生」といいますが、最高の空間的近接性で成立する共生関係であり、きわめて高度な相互作用や依存関係がみられます。このような関係から、しばしば新規な生物機能が創出されます。共生微生物と宿主生物が一体化して、ほとんど1つの生物のような複合体を構築することも珍しくありません。
共生関係からどんな新しい生物機能や現象がうまれるのか?共生することにより,いかにして異なる生物のゲノムや機能が統合されて1つの生命システムを構築するまでに至るのか?共に生きることの意義と代償はどのようなものか?個と個、自己と非自己が融け合うときになにが起こるのか?
今回は特に陸上生態系の主役たる動物群、昆虫類に焦点をあて、共生微生物の代謝系を取り込むことにより可能となったさまざまな環境適応の進化について、私たちの最新の研究成果を中心にご紹介します。