日本毒性学会学術年会
第45回日本毒性学会学術年会
セッションID: S11-4
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シンポジウム11
TargetMineによる標的予測
*夏目 やよい相㟢 健一北嶋 聡陳 怡安水口 賢司菅野 純
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抄録

近年、オミクス解析などによって得られる大規模データから知識を抽出する技術はますますその重要度を増しているが、その一方でそのようなデータを適切に解釈することは依然容易ではない。その理由の一つとして、核酸やタンパク質など異なる生体分子が多様な相互作用をすることによって生まれる生命の複雑さが挙げられよう。そのため、これら生体分子の既知情報を検索する際にも、多様なデータソースの収集・統合は有効であると期待されている。特に複数のデータベースを統合して一括で検索する事を可能にするアプリケーションはデータウェアハウスと呼ばれ、年々増加する情報を連結するアプローチの一つとして様々な分野で利用されている。本講演では、創薬を指向した標的分子探索や優先順位付けを目的として開発されたライフサイエンス系データウェアハウスであるTargetMine (http://targetmine.mizuguchilab.org)[1,2]を紹介する。データ解析の一例として、Percellomeプロジェクト[3,4]によって得られたマイクロアレイデータの解析により、マウスにバルプロ酸ナトリウムを投与した際に引き起こされる臓器特異的/非特異的な遺伝子発現プロファイルからその毒性機構を推定する試みについて発表する。

[1] Chen, Y. A., et al. (2011). PloS one, 6(3), e17844.

[2] Chen, Y. A., et al. (2016). Database, 2016, baw009.

[3] Kanno, J., et al. (2005). Journal of toxicological sciences, 30, S146.

[4] Kanno, J. (2014). In Biomarkers in Toxicology (pp. 1019-1032).

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© 2018 日本毒性学会
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