日本毒性学会学術年会
第48回日本毒性学会学術年会
セッションID: S13-4
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シンポジウム13
ヒトES細胞/iPS細胞を用いた毒性反応データベースによる化学物質評価
*藤渕 航曽根 秀子
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抄録

未分化ヒトES細胞に発達・成人毒性を問わず毒性物質を曝露することによって90-95%以上の高精度の予測率で毒性予測を実現するシステムを開発した。適用可能なターゲット臓器の範囲を広げ、神経、肝、腎、心、発がん(臓器任意)毒性のデータベースを作成し、ハザード予測が可能となってきた。本システムは未分化細胞を用いるため、理論的に一度の検査で複数のターゲット臓器の毒性予測が可能となる画期的なシステムである。詳細なAOP解析等はこれまでの分化細胞を用いたシステムが有効であるが、ターゲットが不明な場合には臓器の数だけの標準化した分化細胞を用いることが必要で開発には長い歳月がかかると見込まれている。本システムはまずはターゲットを見つけるための一次スクリーニングとして低コストかつ短時間で実行できるため非常に有効であると期待される。そのため、データベースの開発は重要であり、そこに搭載する合計1,488の化学物質の選定を行ない、5段階の重要性に分けてリスト化した。

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