日本毒性学会学術年会
第50回日本毒性学会学術年会
セッションID: S5-2
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シンポジウム5: Next Generation Risk Assessment(NGRA)におけるNew Approach Methodologies (NAMs)開発の現状、課題、展望
化審法における New Approach Methodologies の活用について
*堀江 将士
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抄録

2020年までに化学物質が健康や環境への影響を最小とする方法で生産・使用されるようにすることを目標とした、SAICM(国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ)が2006年に国連環境計画(UNEP)に承認されて以降、国際的に化学物質を効率的に評価する手法の開発が進められた。化学物質評価の質と効率の向上をもたらす可能性がある技術として、NAMs(New Approach Methodologies)が取り上げられている一方、NAMsを実際の法規制への活用については、課題も残されている。 本講演では、今回、日本の化学物質管理法令の1つである化審法の制度の概要について説明し、化審法における新規化学物質の上市前の性状審査と既存化学物質のリスク評価におけるQSARやリードアクロスといったNAMs導入例を紹介する。 また、化審法においてウェイトオブエビデンスの導入に向けた検討状況を紹介するとともに、国際的な議論の中心の場となっているOECDでのNAMsの検討状況や我が国の貢献についても共有する。 最後に、化審法におけるNAMsの規制への適用を目指し、信頼性の向上、事例の蓄積やガイドラインの作成といった課題や今後の対応の方向性について述べる。

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