日本毒性学会学術年会
第50回日本毒性学会学術年会
セッションID: W2-1
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ワークショップ2: Target Safety Assessment (TSA) -医薬品候補品の効率的な創出を目指して-
Target Safety Assessmentの重要性について
*藤本 和則
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抄録

探索段階での創薬安全性評価において重要な課題は、毒性リスクを把握し、そのリスク評価及び回避戦略を立案・実行することである。創薬のタイムラインを考えると、毒性リスクはより早期に把握できることが望まれている。実際にwetのデータを取得する場合には、毒性評価を実施するに値する化合物(例えばon-target毒性評価を行うための薬理活性)が必要であるが、それが得られるのを待っていると毒性リスクの把握が遅れる可能性がある。そのため、文献情報やデータベースなどから薬理標的などに関する毒性リスクを予測する「Target Safety Assessment(TSA)」が多くの製薬企業の創薬安全性評価探索段階で実施されている。しかし、TSAのやり方は各社が試行錯誤をしながら進めているのが現状である。そこで、TSAに関するアンケートを国内製薬企業に対して実施し、その結果を本ワークショップの議論のトリガーとして報告する。アンケート結果から見えてきたのは、TSAに費やすリソースやTSAの結果解釈、その対応策などに関して、各社が悩みながら取り組んでいる姿であった。本ワークショップでは、各社がTSAにどのように取り組んでいるのかをご紹介頂き、総合討論においてその内容やTSAの課題について議論したい。

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