繊維機械學會誌
Online ISSN : 1883-8715
ISSN-L : 0285-905X
巻きもどし作業とたて管糸の巻き方 (第4報)
三浦 義人尾崎 薫大沢 温
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1960 年 13 巻 4 号 p. 241-246

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抄録

研究目的管糸の解舒速度を上昇させるには, 巻き方をコンビネーションワインドにすることが行なわれている.これがためには従来の形成機構の一部を変更せねばならないので, フィリングワインドのままで速度を上昇させる方法を検討する.研究結果第1の方法として, スレッドガイドと管との間にバルーン回転制御用のバーをそう入すると解舒速度をあげ得る.一例としてバーを用いない場合に600~650m/minが解舒限界であったものが, バー使用により900~1000m/minに高め得た.バーの位置はスレッドガイドからこれと管頂との間隔の0.6倍位の高さとし, バー先端は管軸上に置く.第2の方法としては管を回転させるもので, まず管が解舒張力で回わるように比較的自由な状態で支持する.その結果張力自体は管を固定したものと著しい相違はないが, 玉くずれや糸切れは減少する.管を解舒進行方向に積極的に回転させると張力, 糸切れ共に減少し, 一例として1500m/minでも解舒可能である.

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© 社団法人日本繊維機械学会
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