繊維機械學會誌
Online ISSN : 1883-8715
ISSN-L : 0285-905X
送出装置の研究
乾 昇倉田 充
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1964 年 17 巻 8 号 p. 582-589

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抄録
目的 完全自動制御式積極送出装置と同等の性能を持った, 単純な機構の送出装置を開発するための基礎として, 段織の成因を追求し, その成果を活用して, 高性能で簡素化された機構の送出装置を試作する. 成果 (1) 最高張力の変化状態と段織発生態様とは関連があり1サイクルごとの最高張力の変動を示した長時間記録の張力曲線が水平に近ければ段織にはならない.(2) テンションローラの追従性が高ければ間けつ的な過剰送出しを行なっても段織にはならない.(3) テンションローラの追従性を大きく左右するものはテンションローラ系に関係する軸摩擦抵抗であり, この部分にボールベアリングを装かんすることにより好結果が得られる.(4) 追従性のよい張力付与装置においてはイージングモーションの有無が段織におよぼす影響は少ない.
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© 社団法人日本繊維機械学会
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