繊維機械學會誌
Online ISSN : 1883-8715
ISSN-L : 0285-905X
緯打機構(第1報)
栴沢 文雄加藤 由美
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1952 年 5 巻 3 号 p. 162-166

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抄録

研究目的力織機の緯打機構について多くの研究か行われているが、殆んと綿・絹織機か対象であり.毛織機特に広巾でr2/r1の小さいワン・シヤフト・ルームについては考察されてないのでこれに重点を置き、各リソクの関係寸法並にその寸法精度か織機の円滑運転に及ほす影響、及びシヤツトルの通過の安全性と緯打効果についても解析を行い緯打機構の設計基准を与え製作公差を定めるために本研究を行った。研究結果以上の結果を要約すれは (1) 緯打機構は4リソク回転機構として取扱5べきであるが.r22-r21-L2+R2=0の條件を満駐する場合には、往復機関の滑り子機構と同一に取扱い得る。 (2) トルクの変動、及ひソードの振動を少く.打込力を大きくする條件は、β=0にすれ'は良く.そのためにはr22-r21-L2+R2=0とすることである。 (3) この條件のもとで1はr2/r1が大きい場合は各リソクの寸法精度1は悪くても良いかr2/r1の小さい場合は第2, 3, 4図の如く、Rの少しの変化に対するβの変化か大きいので、寸法精度を高めなけれはならない。 (4) r2/r1を小さくすると機械の調整が楽になる。

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