1985 年 38 巻 3 号 p. T47-T52
目的 内管が回転する偏心二重円管内における非ニュートン流体の圧力流れについてHEC水溶液を用いて実験を行い, 流れを解明するとともに, 前報の数値計算結果の妥当性を確認する.
成果 1) 内管回転により, 無回転時に比べて同一圧力勾配での流量が増加した.また, 無回転時流量QSと回転時流量QRの関係において, 軸方向流れに与える回転の効果が大きいほど偏心率による違いが顕著となった.
2) 二次流れ領域の角度は, 回転数が低いほど, 軸方向流れが大きいほど大きくなった.
3) 外管壁上の圧力差分布は軸方向流れにより変化した.
4) 圧力損失, 二次流れ領域の角度および外管壁上の圧力差分布の測定結果は, 数値計算結果と一致し, 数値計算の妥当性が確認できた.