繊維機械学会誌
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インターレース加工に関する研究
(第2報) 糸張力の変化および交絡数との関係
家元 良幸蝶野 成臣澤嵜 吉太夫
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1986 年 39 巻 7 号 p. T115-T120

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抄録

目的 空気圧, 糸速, フィード率が加工時の糸張力に及ぼす影響について調べる.さらに, 交絡数と糸張力との関係について明らかにする.成果 (1) 空気圧の増加とともにインターレーサ前の糸張力は増加する.本実験では空気圧が4.5kg/cm2で糸張力は最大となり, その後減少する.減少の程度は糸速およびフィード率が小さいほど大きい.インターレーサ前後の糸張力比については, 本実験範囲内では変化は小さい.(2) フィード率が比較的小さい場合, 糸速の増加とともにインターレーサ前の糸張力は減少するが, フィード率が大きい場合にはほとんど変化しない.糸張力比は糸速の増加とともに増加する.(3) フィード率が増加した場合, インターレーサ前の糸張力は単調に減少する.一方, 糸張力比は増加する傾向を示す.(4) 交絡数とインターレーサ前の糸張力を比較した結果, 空気圧と糸速の変化に対しては両者はほぼ同じ傾向を示す.一方, フィード率については, 交絡数は最大値を有する変化をするのに対し糸張力は単調に減少し, 両者に共通点はみられない.

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© 一般社団法人日本繊維機械学会
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