繊維機械学会誌
Online ISSN : 1880-1994
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トップ針布の針先形状がカーディング性能に及ぼす影響
金井 宏彰柳生 清秀越谷 邦雄塩見 次雄田岡 悟細川 重三
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1994 年 47 巻 1 号 p. T16-T22

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抄録

目的 トップ針布の針先を従来のものより, よりシャープに加工した場合, そのシャープさがシリンダ~フラット間の開繊・除塵等のカーディング性能に及ぼす影響を検討することを目的とした.成果 新しく設計した針先のシャープなトップ針布と従来からの針布との比較実験により, 次のことが明らかになった.(1) スライバ中のネップは, トップ針布の針先をシャープにすることにより著しく減少した.(2) スライバ中のはかすは, トップ針布が新品でしかも針先がシャープな場合, 著しく減少した.(3) 針先がシャープな場合, よろい綿中のくず物および清浄綿の含有率は実験条件に関係なくほぼ一定の水準を維持する.(4) 針布の針先と繊維間の動摩擦係数は, 針先がシャープな方が大きいがスライバ巾の短繊維含有率は変化しない.(5) トップ針布の作用面上の繊維配向状態は, 針先がシャープな方が繊維の配向性がよい.

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© 一般社団法人日本繊維機械学会
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