Tropics
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半島マレーシア·パソーの村冠部における4樹種の光合成速度と気孔コンダクタンスの日変化
古川 昭雄藤間 剛丸山 温松本 陽介上村 明Ahmad Makmom ABDULAHMuhamad AWANG
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2001 年 10 巻 4 号 p. 519-527

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抄録
半島マレーシアのパソー森林保護区に設置した林冠回廊を用いてDipterocarpus sublamellatus, Neobalanocarpus heimii, Ptychopyxi caput-medusaeとXanthophyllum amoneumの地上30mから40mの林冠構成葉の光合成速度と気孔コンダクタンスの日変化を1993年7月の2日間と11月に測定した。光合成速度の日変化は測定した日と樹種によって異なっていたが,いずれの樹種の光合成速度も類似の値を示し低かった。概して,光合成速度は午前中,放射量の上昇にともなって増加したが,その後は減少した。また,光合成速度と気孔ンダクタンスの間には直線関係が見られたが,7月と11月の測定結果からは,D. sublamellatusとP. caputmedusaeとでは両者の間には有為な直線関係ほ見られなかった。さらに,水蒸気胞差が増大するに伴いD. sublamellatusの気孔コンダクタンスは減少したが,このような関係は他の種では見られなかった。
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© 2001 日本熱帯生態学会
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