1982 年 11 巻 2 号 p. 189-193
現在芝生地で使用されている19種類の除草剤の土壌中の下方移動性を比較した。
除草剤の下方移動性は土壌別に比較すると, 有機物含量や粘土含量の多い宇都宮と上尾芝床土土壌では小さく, 砂質土壌の笠間芝床土土壌では大きかった。また土壌表層に「サッチ」あるいは「サッチ+目土」があると除草剤の下方移動の程度はかなり小さくなった。
除草剤の土壌中の下方移動の程度はそれらの処理層の大きさから次の4つに分類された。
(a) 表層0~1.5cm以内に分布するもの: simazine, terbutol, propyzamide, chlorphthalim, siduronなど。
(b) 表層0~3cm以内に分布するもの: orthobencarb, chlorthaldimethyl, atrazineなど。
(c) 表層0~5cm以内に分布するもの: 2.4-D, MCPPなど。
(d) 表層0~7cm位に分布するもの: asulam, bensulide.