芝草研究
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アトラジンとクロロフタリムの共力効果
竹松 哲夫近内 誠登竹内 安智
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1983 年 12 巻 2 号 p. 185-188

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抄録

アトラジンおよびクロロフタリムの共力効果について試験を行った。その結果すべての草種に対してアトラジン+クロロフタリムの除草効が相乗的に発現することが認められた。メヒシバではアトラジン40g/10aクロロフタリム120g/10aの混合処理で1.5葉期まで完全に防除した。一方スズメノカタビラではアトラジン20g/10a, クロロフタリム120g/10aの混合処理で4.5葉期以前のものを完全に防除した。
土質の違いによるこれら混合剤の除草効果は, 粘土含量の多い土壌で低下することが示された。これはクロロフタリム, アトラジンが粘土による吸着が強いことを示すものである。
14種類の雑草を対象とした圃場試験では, クロロフタリムでツユクサ, ノミノフスマ, ミミナグサ, ハコベ, イヌガラシの残存を認め, アトラジンではツユクサ, メヒシバ, エノコログサ, ハルタデの残存を認めたが, 混合処理ではツユクサを除いて全草種を完全に抑制した。
コーライ芝に対する薬害はアトラジン25, 50, 100g/10a, クロロフタリム100, 200g/10aおよびその混合処理では全く認められなかった。

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