芝草研究
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Chlorsulfuron (Telar) の芝生地における除草特性
武田 俊司竹内 安智竹松 哲夫
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1985 年 14 巻 2 号 p. 162-170

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抄録
1. Chlorsulfuron 2gai/10aの出芽前処理楚, 広葉雑草に卓効を示し, 4~8Sai/10aの処理は, スズメノカタビラやコゴメガヤツリの生育を強く抑制した。イヌピエ, メヒシバに対しては, 本剤89ai/10aの高薬量でも効果不十分であった。
2. Chlorsulfuronの高薬量処理でも, コウラィシバやベントグラスに全く薬害が認められなかった。したがって, 本剤は多くの芝生に対し, 選択的に安全性が高いことがわかった。
3.圃場試験でも本剤は低薬量で広葉雑草に卓効を示したが, メヒシバ, イヌビエ, コゴメガヤツリには, 高薬量でも実用的効果は認められなかった。
4.草丈10~30cmに成育した雑草に本剤を処理したとき, 2~4gai/10aの低薬量でセイヨウタンポポ, ヒメジョオン, ハルジョオンに卓効を与えた。また, チドメグサ, カタバミに対しては, 高薬量 (8g/10a) で実用的効果が認められたが, ヒメスイバ, ヤブカラシにはほとんど効果がなかった。
5. ChlorsulfuronとSimazine, AtrazineあるいはSiduronとの混用は, イネ科雑草やコゴメガヤツリに対する防除効果が増強される。ChlorsulfuronとTriazineとの混用はコウライシバに, Chlorsulfuron+Siduronはベントグリーンにおける使用が期待される。
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© 日本芝草学会
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