芝草研究
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盛土のり面植生に対する高木植栽の影響―日光宇都宮道路の事例から―
三沢 彰松見 英樹宮下 修一
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1987 年 16 巻 1 号 p. 25-30

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抄録
盛土のり面に高木植栽を行うことによって, のり面植生の種組成は多様で豊かなものとなる。また, このことは休眠型, 散布器官型と言った生活型組成からも同様に言える。これは高木植栽により生み出される多様な環境条件によることと, 植栽木自体あるいは高木に集まる鳥獣による種子供給の有利さに基因しているものと考えられた。
以上のことから, 今回のような水田地帯など近傍植生からの木本の侵入が困難な条件下では, 盛土のり面に高木植栽を行うことはのり面の植生遷移を早める上で, かなり有利であることが示唆された。
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