抄録
本研究は新しい広葉雑草防除剤のクロルスルフロンにたいする日本芝の抵抗性の機構について解析を行ったものである。
その結果, 被検植物のクロルスルフロンにたいする抵抗性の順位は無傷植物でもカルス細胞でも大きい順に, ノシバ≫イネ・食用ビエ≫ダイコンであり, 無傷植物でみられるノシバの抵抗性の発現は細胞レベルに基礎をおくものであることがわかった。これらの事実はクロルスルフロンにたいする植物間の選択性が薬剤の吸収, 移行の差によるものではなく, 薬剤の分解能にもとつくとする報告を強く支持するものである。