芝草研究
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ベントグラスターフに発生する冬葉腐病 (ウインターブラウンパッチ) の防除
窪 潤志郎反保 宏行谷 利一山本 久仁夫
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1990 年 19 巻 1 号 p. 39-44

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抄録
冬期のベントターフに発生する冬葉腐病の病原菌に対する有効薬剤の検索と, 圃場における防除試験を行い, 以下の知見をえた。
(1) PDA培地上における抗菌活性はジクロメジン, トルクロホスメチル, イプロジオンおよびプロピコナゾールが最も強く, 次いでフルトラニル, TPNであった。ペンシクロン, ベノミルおよびチウラムでは効果は弱かった。
(2) ポットにおける接種試験では, ジクロメジン, フルトラニル, トルクロホスメチル, イプロジオンおよびプロピコナゾールで高い発病抑制効果が期待された。
(3) 圃場試験では, パッチ発生後の殺菌剤処理による防除効果は期待できなかったが, 発生前のフルトラニル含有剤 (グラステン水和剤) 処理では高い防除効果が認められた。また, 発生後の生長促進剤 (グリーンリープス) 処理はパッチ消失に効果的であった。
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