芝草研究
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芝生土壌殺菌剤に関する研究 (第1報)
ベントグラスのブラウンパッチに対する2, 3の薬剤の効果と持続性
小林 堅志
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1978 年 7 巻 2 号 p. 115-119

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抄録

1.本報告はベントグラスのプラウンパッチに対する発病試験から, 数種の芝生土壌殺菌剤の防除効果, 薬剤の持続性, 土壌中の病原菌の殺菌力について試験した結果である。
2.防除効果について, キャプタン, TMTDで試験した結果, いずれも薬量の多少にかかわらず, 6~12日後に発病が見られ, 後, 徐々に発病が大となった。
3.薬剤の持続性について, 防除指数から半減期を見た場合, キャプタン, TMTD, TPNでは6日前後であった。また, TPN, キャプタン・TMTD混合剤, TMTDの比較試験では, いずれも薬剤とも3~6日の間であった。さらに, ポリオキシンでは12日以上であった。
4.土壌中のリゾクトニア菌に対する殺菌力について, キャプタン, TMTDの2, 4g/m2処理では, 無処理に比較して6~13日間病原菌分離数は減少したが, キャプタン2g/m2, TMTD2g/m2, TPN1.5g/m2の6日間隔連続散布では分離される菌数はさらに減少すると同時にそれが持続していた。

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