温暖化抑制対策として液化二酸化炭素(LCO2)の海洋隔離法が検討されている.その中で海洋中層溶解法はLCO2を液滴状にして多数放出し広く海域に希釈させる方法である.その基礎的研究として代替液滴の水中挙動を調べるため,CFDと室内可視化実験を行った.二相流CFDはMAC法タイプの陽解法アルゴリズムを採用したNSソルバーを解いている.また,液滴の形状表現には密度関数を用いている.CFDによる上昇液滴の形状振動,軌跡の蛇行,渦放出は実験結果と定性的・定量的に一致した.また,本シミュレーションでは,液滴からの物質移動も解くことができ,物質移動速度を表すSherwood数は実験結果とよく一致した.