コンパクト形熱交換器では,高性能な伝熱面としてルーバーフィンが用いられているが,複雑な物体まわりの流れの可視化の困難さが関係し,ルーバーフィンまわりの流れについては十分な解明に至っていない. 本研究では,ルーバーフィンまわりの流れの可視化を容易にするために,比較的大きなルーバーフィンモデルを製作し,蛍光染料による注入トレーサ法及び二次元レーザ流速計を用いてルーバー角度やフィンピッチを変化させた場合の流れの可視化実験を行った.特に,ルーバーフィンまわりに発生する渦の構造及びその振動特性の解明を試みた.その結果,ルーバー角度やフィンピッチの違いによって,ルーバーフィンまわりの流脈の変化や縦渦の発生と発達などを可視化することができた.さらに,フィンピッチが大きく,ルーバー角度も大きい場合の流速変動の振動周期特性を明らかにすることができた.