X線CTスキャナは、近年では産業用の非破壊検査装置としても利用されている。しかし、鉄等の高吸収係数材料を含む場合、透過X線の一部が過度に減衰し、データの欠損した状態となる。この投影データからアーティファクトを抑制した良質の再構成画像を得るために逐次近似法の1つであるART(Algebraic reconstruction technique)に独自の改善(投影データから、データ欠損部を判別し、それを除外して画像再構成する)を行った画像再構成法を提案し、その計算機シミュレーションによりアーティファクトの低減、収束特性の改善等の効果を確認した。
