美術教育学研究
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形の学習プログラム開発に向けた「奥行き」認識に関する研究
内田 裕子大岩 幸太郎
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2018 年 50 巻 1 号 p. 73-80

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抄録

本論は,教員養成課程の学生が「形」の指導力を身に付ける「形の学習プログラム」開発の一環として,形の学習内容及び方法を検討するために行った調査内容とその分析結果を論じたものである。特に「奥行き」に関わる知識や技能について調査し,形の学習プログラム開発に資する「奥行き」の事項を検討した。「奥行き」は形の造形事項や構成原理の中でも取分け写実的に描けないことと関係が深いため,図画工作科や美術科が苦手になる大きな理由とされる。しかし,現行及び次期学習指導要領解説では具体的な言及は無いため,本論では多様な着眼点を持つ「奥行き」の研究内容を整理すると共に,その結果を手掛かりに「奥行き」の認識を主軸とするアンケートを作成し,教員養成課程の学部生及び大学院生に実施した。このアンケート結果の分析及び考察に基づき,形の学習プログラムの開発において検討を要する奥行きに関する事項を整理した。

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© 2018 大学美術教育学会
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