美術教育学研究
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大学生の美術館での鑑賞に関する意識調査
―授業課題及びアンケート調査のテキストマイニング分析を基に―
倉原 弘子
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2021 年 53 巻 1 号 p. 97-104

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抄録

本研究は,教員養成課程の大学生の美術館での作品鑑賞に関する意識調査を基に,大学生の現状把握と美術館での作品鑑賞についての意識改革の方法を探ることが目的である。本稿では,大学生が美術館での鑑賞に関してメリット・デメリットと感じることについて,意識調査を行い,結果の分析・考察を行った。その結果,多くの大学生が「本物の作品が鑑賞できること」をメリットだと感じていた。また,大学生がデメリットだと感じていることは,第一に「料金・移動時間」,第二に「他者に対するストレス」,第三に「美術館のルール」といった結果であった。結論として解決できないデメリットもあるが,いくつかのデメリットを別の視点からみることによって,デメリットを回避し,学生の意識改革につながる方法を提案している。今後,美術館での鑑賞の実践を通して,大学生の意識の変化の調査を行いたい。

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© 2021 大学美術教育学会
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