美術教育学研究
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「ビジュアル言語ドリル」の作成と実践
―ビジュアル言語の教育活用に関する論考―
谷川  潤
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2025 年 57 巻 1 号 p. 161-168

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抄録

文字情報と図やイラストなどのグラフィック情報を組み合わせて思考や情報を伝達するものとされる「ビジュアル言語」。その形式を提起している人々の中では,「描くこと」を体系的なものとして捉え,言語と同じように「語彙」や「文法」を学べるものとされている。筆者は,そうした「ビジュアル言語」の中で語られる「描画を体系的に学ぶために提案されている学習構造」について先行事例を調査し,図画工作/美術科教育における副次的な学習支援・指導教材として「ビジュアル言語ドリル」を作成した。本稿では,この「ビジュアル言語ドリル」を作成するに至るまでの背景を整理し,筆者が図画工作科非常勤講師として勤務している埼玉大学教育学部附属小学校での実践をはじめとした実践例を紹介して,それに伴って実施した児童・保護者対象の質問紙調査から「ビジュアル言語ドリル」が内包する教育効果について検討することを目的とする。

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