植草学園大学研究紀要
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慣性センサ式モーションキャプチャを利用した鉄棒運動・ 逆上がりの運動技能評価の試み
ICT を用いた効果的な指導を目指して
遠藤 隆志加藤 悦子
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2020 年 12 巻 p. 125-132

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抄録

本研究では,ICT を用いた逆上がりの効果的な指導を可能にするために,慣性センサ式モーションキャプチャを用いた動作解析を行った。12 名の被験者(4 名男性,8 名女性)は,全身にストラップを利用して19個の小型の慣性センサを装着して逆上がりを行い,その動きを記録した。逆上がりの踏み込み時における全身の関節角度が解析された。6 名が逆上がりに成功し,他の6 名は逆上がりに失敗した。動作解析の結果,逆上がりの成功群では,失敗群に比して,踏み込み時において,踏み込み脚の股関節屈曲角度が深いこと,肩関節が伸展していること,両腕が均等に動作していること,頭部の後屈が浅いこと,が明らかになった。以上より,慣性センサ式モーションキャプチャシステムを用いることで簡便に詳細な運動解析が可能になり,このシステムを用いることで,ICT を利用した学校の体育授業における効果的な学習に繋がる可能性が示唆された。

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