2021 年 22 巻 p. 21-32
本稿では、特別支援学級において外国人の子どもの在籍率が高いとの報道を受け、外国人の子どもの就学相談に資する基礎資料を得るために、外国人の子どもの「障害」に関する研究を概観した。先行研究を1.外国人の子どもの学習の困難さと「障害」の見立ての難しさ、2.外国人の子どものアセスメントに関する研究、3.外国人の子どもの「障害」と判断されるプロセス、の3つに分けて知見を整理した。最後に、今後の外国人に子どもの就学相談に向けて、1.外国人の子どもに対するアセスメントのあり方、2.アセスメントと就学相談の経緯の記録、3.多分野連携の必要性、4.チームでのサポート体制の構築の4つの観点から考察した。