都市有害生物管理
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精米機内部に蓄積する糠玉におけるノシメマダラメイガとコクゾウムシの発育
宮ノ下 明大 今村 太郎古井 聡
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2020 年 10 巻 2 号 p. 87-90

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抄録
精米工場において,玄米を精米する際に発生する微細な米糠が精米機内部で蓄積し固まったものは一般的に「糠玉」と呼ばれている.この糠玉が,工場内のノシメマダラメイガとコクゾウムシの発生源になり得るかを知るために,温度 25℃,相対湿度 70%,日長 16L8D で発育試験を行った.ノシメマダラメイガの糠玉での羽化率は 84.8%(n = 33),平均発育日数 ± SD は42.2 ± 4.7 日(n = 28)であった.成虫の平均生体重 ± SD は,雄で 6.9 ± 0.7 mg(n = 12),雌で 12.8 ± 1.5 mg(n = 16)であった.一方,今回の試験では,コクゾウムシは糠玉には産卵できないか,あるいは幼虫が発育できなかった.
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2020 都市有害生物管理学会
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