以前の報告で,我々はソーシャルVR空間の一つであるVRChat上に好奇心ベースの自律機械知能(AMI)を実装し,その振舞いを観察・分析した.しかし,そのAMIシステムでは学習と推論が逐次的に交互処理されるため,推論停止時間が発生し,環境とエージェント間の相互作用の設計や,モデルサイズにスケール性のある学習時間の大きいアーキテクチャを採用する上で障害となっていた.そこで本研究では,推論と学習を非同期に実行するシステムを開発し,その課題に対処した.そしてスケール性のあるモデルアーキテクチャを採用することで,AMIシステム上で学習可能であることに加えて,モデルサイズの増大によってその性能が向上することを確認した.これらの結果から、我々はソーシャルVR空間上に適用可能な,深層モデルを用いたAMIを実装するための基盤を構築できたことを示した.