夏休み科学VTuber相談室(主催:高遠頼)は科学・学術に関する質問に、参加表明した多数のVTuberが動画等を制作して回答する企画であり、発表者のなぎは昨年、本年について回答役の1人として参加している。質問について、関連する実験を行って回答する動画は、自由研究のヒントにもなり好適と考えられるが、従来その例は少なかった。そこで昨年の質問のうち2件について、共同発表者の水出博雄と、実験による回答を試みた。1件は冷水とお湯との粘度の相違に関連する質問、他の1件は首に巻く冷感グッズの仕組みについての質問で、それぞれ実験を行って回答動画を制作し公開した。ただし各動画では実験・解析の詳細には触れなかった。本発表では、各実験の詳細を解説して、科学コミュニケーションのための実験動画制作の要件を明らかにすることを試み、またバーチャルな学術企画における信頼性の担保について、企画参加で得た経験を元に考察する。