本発表は、幼児向けデジタルコンテンツにおけるAIキャラクターの役割を探る予備調査である。成人に幼少期のキャラクター体験と現在の状況を尋ね、AIキャラクター設計への示唆を得ることを目的とする。調査では、(1) 好きなキャラクターとその理由、キャラクターが自分にとってどのような存在だったかを尋ね、(2) 幼少期と現在のキャラクターとの「擬人化」「社会的リアリズム」「愛着・友情」を比較した。さらに、(3) AIキャラクターに対する支援への期待についても回答してもらった。結果として、好きなキャラクターのカテゴリーはアニメや漫画キャラクターが多く、パラソーシャルな関係が同様であることが明らかになった。また、AIキャラクターには「癒し」や「友達」としての役割が期待され、学習では「お手本」、娯楽では「面白さ」が求められていた。今後は、感情的ニーズに応え、信頼されるAIキャラクターの開発していく予定である。