2017 年 1 巻 2 号 p. 109-115
幼稚園教諭養成課程において、現場力を培う幼稚園での実習は、学生の将来の職業選択に対して影響を持ち得る貴重な学習機会となるが、現状においては、その機能が十分発揮されているとは言えない。学生の成長に資する実習の在り方について以下の研究を行った。
1)実習の場面において、実習生と実習指導者との間に構築される関係性について質的分析を行い、学習促進の様相を明らかにすることを目的とした。
2)実習生から見た二者の関係には、「保護されている関係」「学習者と指導者という立場の関係」「保育者として認められている関係」が見出された。
3)実習生自身が学習を促進する関係性について知り、学習目標を段階的に組み立てられるようにすることが今後の課題になる。