ビタミン
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栽培条件(有機栽培と慣行栽培)の違いによる野菜栄養成分の比較[II] : コマツナ
日笠 志津根岸 由紀子奥崎 政美竹内 周成田 国寛辻村 卓
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2009 年 83 巻 9 号 p. 542-546

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抄録
埼玉県内で有機栽培および慣行栽培されたコマツナ(品種:よかった菜)を各4生産者から入手し,成分分析と官能検査を実施した.試料としたコマツナは,品質に影響を与えると予想される諸条件をできる限りそろえるため,栽培地域(埼玉県北部・深谷市または熊谷市),栽培時期(2005年9月15日〜10月24日)と栽培期間(35〜37日間)を限定した.可食部100g当たりの成分含量では,カリウム量が有機で多く(p<0.05),遊離アミノ酸のひとつであるトレオニン量は慣行で多かった(p<0.05).官能検査では,生の場合,慣行が有機に比べて色が濃く,外観が好ましいという評価を得た(p<0.01).加熱調理後では,慣行の色が有意に濃いという結果であった(p<0.01).香り,食感,味の面で両栽培法に差は認められなかった.
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© 2009 日本ビタミン学会

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