笑い学研究
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《研究ノート》日本のイグノーベル賞受賞作品から見た「笑いを含むイノベーション」
STLEAM構想
北垣 郁雄
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 29 巻 p. 71-89

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抄録
 本ノートでは、笑いを主旨とするイグノーベル賞受賞作品に関し、日本の業績の定性分析と定量分析を行う。その結果を参照しつつ、「笑いを含むイノベーション」を考察することを目的とする。  定性分析については、笑いの諸理論を援用して受賞作品の特徴を抽出する。まず、その諸理論の解釈を行うとともに、理論間の関係を調べる。次に、その中の価値論を取り上げて、価値の構造を図式化する。その構造表現を援用しつつ日本人による受賞作品を解釈する。また、笑いの感情の誘発要件に言及するとともに、その誘発モデルを提案する。  定量分析については、受賞数を国別に求め、日本が先進国の中でも高い業績を有する国であることを述べる。  また、日本のビジネスを中心にして、今後のイノベーションを考察する。多くのイグノーベル賞受賞作品が「イノベーション」を志向していることを述べるとともに、「笑いを含むイノベーション」を図る際の留意点をまとめる。そして、STEM(理工学)の拡張として、「笑い(Laughter)を含むイノベーションSTLEAM」を図ることを事例提案している。
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