水稲有機栽培において,オモダカやクログワイ等の主に塊茎で増殖する多年生雑草に対する防除手段の確立が求められる。本研究では,多年生雑草の物理的防除手段として著者らが新規に開発した塊茎圧壊機(以下,TC)の塊茎防除効果を広島県(福山市,神石高原町)と島根県の有機水稲圃場にて検証した。また,TC処理の前作業として代かきを行うため,代かきとTC処理それぞれが塊茎数の減少程度に及ぼす影響を検討した。代かき後の塊茎数は代かき前に比べ,オモダカで7~35%,クログワイで52~83%に減少した。また,TC処理後の無傷の塊茎数はTC処理前に比べ,オモダカで45~79%,クログワイで70~81%に減少した。TC処理後に残存したオモダカ塊茎の長径はTC処理前より平均3 mm減少し,比較的大きな塊茎に対するTC処理の塊茎数削減効果が確認された。以上より,代かきおよびTC処理には土中の塊茎数削減効果があり,代かきおよびTC処理の体系防除はオモダカやクログワイの塊茎防除手段として有効であると考えられた。