雑草研究
Online ISSN : 1882-4757
Print ISSN : 0372-798X
ISSN-L : 0372-798X
数種除草剤の幼苗期の水稲およびノビエに対する殺草力の温度変動
古谷 勝司片岡 孝義
著者情報
ジャーナル フリー

1970 年 1970 巻 10 号 p. 28-32

詳細
抄録

稚苗移植栽培において有望と考えられる除草剤について, 温度 (16, 23, 30℃) と稚苗に対する薬害およびタイヌビエに対する殺草力との関係を検討した。
水稲の薬害に及ぼす温度の影響が小さかった除草剤はTOPE, トリフルラリン, CNP, NIPおよびG-315であった。高温において薬害がやや大きかったものはベンチオカーブおよびベンチオカーブ・CNP, かなり大きかったものはベンチオカーブ・シメトリンおよびシメトリンであった。
1.5葉前後のタイヌビエに対する殺草力の温度変動の小さかった除草剤はシメトリン, ベンチオカーブ・シメトリンおよびベンチオカーブ・CNPであった。殺草力が低温でやや劣るものはベンチオカーブ, TOPE, トリフルラリン, CNPおよび NIPであった。
水稲とタイヌビエ間の選択殺草性が高温で小さかったものはシメトリン, ベンチオカーブ・シメトリンおよびベンチオカーブ・CNP, 低温で小さかったものはTOPEおよびトリフルラリンで, ベンチオカーブは中温でやや大きい傾向にあった。CNP, NIPおよびG-315では選択殺草性の温度変動が小さかった。

著者関連情報
© 日本雑草学会
前の記事 次の記事
feedback
Top