1970 年 1970 巻 10 号 p. 36-39
1) 本研究は, 大麦種子を用い, 除草剤 EPTC (ethyl N, N-dipropylthiocarbamate) のα-amylase 生合成阻害の機作について追究しようとしたものである。
2) EPTCは大麦種子において発芽抑制効果を発現したが,α-amylase 活性も同時に低下させた。
3) 内的GA3によるα-amylase 生合成経路を遮断した大麦胚乳においてGA3を添加すると,α-amylase 活性は増大したが, 同時にEPTCを添加することにより, このα-amylase 活性の阻害がみられた。また, 標品のα-amylase 液は in vitro でEPTCにより活性阻害は認められなかった。