雑草研究
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除草剤が土壌環境に与える影響に関する研究
硝化作用について
野口 勝可中沢 秋雄
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1971 年 1971 巻 12 号 p. 64-68

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抄録

(1) 有用除草剤が硝化作用に与える影響について, 土壌環流法を用いて検討した。
(2) 実用使用濃度の10倍の薬量を用いた供試濃度の条件では, 硝化抑制作用は prometryne, lenacil<diphenamide, trifluralin<vernolate<MCP<<swep, PCPの順に強かった。とくに swep とPCPは非常につよい抑制作用を示し, swep で20日, PCPで16日をすぎてもほぼ完全に硝化を抑えていた。
(3) swep は実用使用濃度の40ppm, そして半量の20ppmにおいても若干抑制作用がみられ, PCPも同様の傾向を示した。
(4) swep は NH4+→NO2-の過程のみを抑制したが, PCPはそれとNO2-→NO3- の過程をも抑制した。

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© 日本雑草学会
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