抄録
除草活性物質N-(3,4-dichlorophenylcarbamoyl)-N-methyl glycine・H2O (CD) およびN-(3,4-dichlorophenylcarbamoyl)-N-methyl β-alanine methyl ester (MCMD) の植物 (コムギ, メヒシバ, ホウレンソウ, アオビユ) 別のヒル反応および循環式光燐酸化反応に対する阻害が薬害軽減剤OMの加用によりどのように変化するかを diuron を比較薬剤として調べた。
(1) CDおよびMCMDの両I50は10-4M程度であり, diuron に比較しはるかに弱い活性を示した。 OMは2×10-3M以下では全く影響を示さなかった。
(2) MCMDはCDに比べ高い阻害活性を示した。また, CDおよびMCMDのヒル反応のI50は上記の広葉植物の方がイネ科植物よりも大きく, 茎葉処理試験の結果と一致しなかった。
(3) CDおよびMCMDによる上記反応阻害はOM加用によっては軽減されず, 逆に阻害度が増大した。