雑草研究
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筑後川下流域のクリーク雑草「チクゴスズメノヒエ」の生態と防除
第3報 ほふく茎の萌芽力に関する調査
大隈 光善千蔵 昭二森山 義一
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1983 年 28 巻 1 号 p. 31-34

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抄録
(1) クリークで生育するチクゴスズメノヒエのほふく茎 (越年茎及び当年茎) について, 乾物率の推移や種々の条件下での節よりの萌芽力について調査・検討した。
(2) チクゴスズメノヒエの越年茎の萌芽温度は, 最低10℃, 最適30~35℃, 最高40℃であった。
(3) 越年茎, 当年茎とも先端部の2~3節を除き, どの部位の節でも高い萌芽率がみられた。
(4) 切断した越年茎は代かき土に埋没した場合や酸素が不足する水中 (たん水) ではまったく萌芽しなかった。
(5) 萌芽率は季節的に変化し, 5月下旬頃に最低となった。また, 乾燥処理による萌芽率の低下は5月下旬~7月上旬に著しかった。
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