雑草研究
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25年間地中30cmに埋土した数種畑雑草種子の発芽力
鈴木 光喜
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1994 年 39 巻 1 号 p. 34-39

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抄録

25年間地中30cmに埋土した7科12種の畑雑草種子の発芽力について検討し, 次の結果を得た。
1) 供試雑草種子は埋土翌年の4月から11月における最大出芽率はヒメイヌビエ, アキメヒシバ, スズメノカタビラ, イヌタデ, エゾノギシギシ, シロザ, ハコベは81~96%, エノコログサは78%, メヒシバ, ツユクサは52~58%, スベリヒユは30%であった。
2) 埋土25年目の4月28日と6月30日にはヒメイヌビエ, エノコログサ, メヒシバ, アキメヒシバ, スズメノカタビラ, イヌタデおよびハコベの種子はほとんど腐敗し, 健全種子はなかった。健全種子の認められた5種の埋土種子数に対する発芽率はシロザ2~3%, スベリヒユ2%, エゾノギシギシ1~2%, エノキグサ0~1%, ツユクサはで12~14.5%であった。
3) 発芽したツユクサとシロザの芽生えは移植後開花・結実に至った。
4) 埋土25年目の9月6日に掘り上げたツユクサ種子はほととんど発芽しなかったが, 3ヵ月間4~6℃の低温処理をした後では22%発芽し, 25年経過後も休眠の季節的周期性が認められた。

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