雑草研究
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ミズアオイとコナギの生育並びに種子生産に対する播種時期, 遮光および施肥量の影響
汪 光煕草薙 得一伊藤 一幸
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1997 年 42 巻 2 号 p. 135-143

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抄録

ミズアオイとコナギの生育並びに種子生産に対する播種時期, 遮光および施肥量などの影響について検討し, 次のことを明らかにした。
1) 草丈はいずれの播種時期においてもミズアオイがコナギよりも高かった。主茎葉数は5月までの播種期においては, ミズアオイがコナギよりも多かったが, 6月以降の播種期においてはコナギの方が多かった。
2) 種子生産量は, 両草種ともに5, 6月播種で大きい値を示した。
3) 各器官への乾物分配率を4月と8月播種で比較すると, 前者では生殖器官への分配が生育後期に集中したのに対して, 後者では, 生育前期より生殖器官への分配が認められた。
4) 草丈は両草種ともに無遮光条件では無施肥区が最も低かったが, 遮光が強化されるに伴い, 逆に無施肥区で草丈が最も高くなり, 倍量施肥区が最も低く推移し, 標準施肥区は両者の中間の草丈を示した。
5) 種子生産量は無遮光条件では施肥量の増加に伴い, 明らかに多くなった。しかし, 遮光処理区では両草種ともに播種後90日に25%遮光開始の倍量施肥区で種子生産量が最大となった。

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