主催: Webインテリジェンスとインタラクション研究会
会議名: WI2研究会
回次: 1
開催地: 神奈川近代文学館
開催日: 2012/12/14 - 2012/12/15
p. 37-40
本研究は,若年者ブログと高齢者ブログについて,社会情動的選択性理論による積極性効果とビッグ・ファイブ仮説に基づくパーソナリティタイプに関する分析を行ったものである.分析は名辞仮説に基づいて,ブログページのテキスト上の形容詞に関して, その出現頻度比率に関する分散分析を行った.その結果,若年者ブログについては傾向と文のそれぞれの主効果およびそれら2要因間の交互作用が明らかになった.一方,高齢者ブログについては傾向の主効果のみが観察され,正の傾向が負の傾向より出現頻度比率が有意に大きいことが明らかにされた.本研究は,高齢者に提示される刺激に対してだけでなく,高齢者自身が生成したブログページにも積極性効果が観察される可能性があることを示すものである.今後の研究の方向として,対象ブログ数を増やすことと高齢者ブロガーの年齢を統制することが必要であると考えられる.