Webインテリジェンスとインタラクション研究会 予稿集
Online ISSN : 2758-2922
第4回研究会
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セッション1:社会の課題解決におけるWeb技術利用
慢性疼痛患者の行動変容に向けたCaptologyにおける諸原理の応用可能性の検討
三宅 貫太郎福森 聡杉原 太郎五福 明夫佐藤 健治
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p. 1-6

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抄録

著者らは,外傷に不釣り合いな激しい痛みを伴う慢性疼痛を治療するためのVR鏡療法システムを開発している.慢性疼痛の治療は長期間,継続的に行う必要がある.本システムでは,調査票を含む治療手順を患者が独力で実施する手間があることと,治療効果を実感しづらいことにより,継続的治療に対する動機づけが困難であった.本論文では患者の自発的な治療意欲を阻害する要因として,治療効果指標が見えないこと,VR鏡治療システムの低いユーザビリティ,患者状態の把握のために実施される多数の調査票の3つに整理した.また,これらの解決策としてCaptologyの諸原理による行動変容の考え方を援用し,手順の省略およびトンネリングの原理に基づいた治療プロセスを一体化するGUI,セルフモニタリングの原理に基づいた治療の目安となる情報の記録および提示,称賛のメッセージの提示を提案する.そして,これらの解決策を患者用のGUIに実装したプロトタイプの作成を行った.

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2014 この論文のすべての権利と著作権は著者に帰属します。
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