遠方に延びる平行線を透視投影画像上に写したとき,人間はその消失点に向かう2直線のなす角を,実際の値より小さく知覚するのではないかと我々は感じた.本研究では実際にそういった錯視現象が起こっているのか,起こるとするならば,どのような要因によって起こるのかという調査をした.その結果,人間は消失点に向かう2直線のなす角を,実際の値より小さく知覚していたことがわかった.また,消失点に至るまでの奥行き手掛かり要因が影響しているということがわかった.また,画像の呈示方向によっても,異なって知覚されることが明らかになった.