カラー画像入力装置の小型化と高精細化が進んでいるが、同時に低照度環境下でのノイズ特性にとって厳しい条件となっている。先に視覚モデルをヒントにカラー信号を特定色空間に閉じ込めることでカラー画像の低ノイズ化を図った画像入力処理について提案した。しかし、その方式は高精細の特性を保存したまま色差ノイズを低減させる優れた方式であるが、RGB同相のノイズに対しては無力であった。一方、カラー画像の多くはその構成部ごとに色相が異なり、そのエッジ部を保存し、その内部を滑らかにすることで視認性が高まる。定色空間に閉じ込めるときのパラメータを利用し、色の違いを検出し、この情報からエッジ部を検出する方式を開発した。特に従来難しいとされていた印刷物などの網点画像でのエッジ部の検出が可能となるなど優れた性質を有することが分かった。