POV ショット型オーディオドラマの音響演出と聴取スタンスの関係

抄録

本研究では、「私に語りかけている」ような形式のオーディオドラマを「POV ショット型オーディオ ドラマ」と命名し、演出手法に関する分析を試みた。第三者として聴くものと違い、POV ショット型には聴取スタ ンスが 3 種類存在した。タイムラインの取得後、「Foreground / Background」「Clarity / Fidelity」の分析を実施した。 パーソナルスペースと声・SE・「Mouth Noise」の関係を確認することによって、「for-me-ness」の機能と制御の方向 性が示唆され、聴取スタンスを巧みに操る演出手法になり得ていることが判明した。