2022 年 27 巻 p. 227-236
風杯型風速計のデータ駆動型校正における訓練データを得るコストを低減するため、本研究では、ドメイン適応に基づく転移学習によって既存の訓練データを活用する手法を提案する。本手法は、教師データなし学習のクラスタリングおよび教師データあり学習のANNモデルを採用した。建物周辺の2つの測定点で訓練とテストデータセットを得るため、2回の測定を実施した。新たなテストデータに対する予測精度では、本手法により、従来型の学習に比べて、校正結果の誤差および10分間毎の瞬間風速における風速統計量の相対誤差をより低減できることを確認した。また、k平均法または凝集型クラスタリングを用いて、それらによる校正精度の違いも検討した。