抄録
本研究の目的は、機械学習を用いて乱流境界層風洞における気流作成作業を簡略にすることである。粗度要素(スパイヤ、バリア、ラフネスブロック)を組み合わせた配置パターンと、これに対する気流性状が55セット用意された。このデータセットは1つの風洞で過去に地表面粗度区分ⅠからⅣ、模型スケール1/100から1/500を目標に作成された気流データである。機械学習手法はRFおよびSVRとし、両者の予測精度の差はなかった。予測精度は極端な粗度要素の配置に対して低下する。しかし、目標とする気流の性情は、学習データの範囲内のパラメータに対して±20%の範囲内で得られており、実用上は十分と言える。