抄録
自律高空帆走発電において、方位角方向への8の字軌道のずれを回避するために従来の飛行制御法を改良するとともに、飛行制御パラメータに風速が及ぼす影響について明らかにするため、実規模を想定したカイト飛行シミュレーションを行った。風速が基準飛行方向角やロール角とロール角速度の修正率に及ぼす影響について検討するとともに、風速と基準飛行方向角の影響を考慮した最大ロール角とロール角速度の関係式を導いた。自然環境下における風速の変化などに対し、この関係式にしたがって最大ロール角とロール角速度を決定することにより、安定した8の字飛行制御を実現できると考えられる。